患者様を拘束するということ・・・

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精神科急性期病棟に勤務しています。拘束は患者様への行動制限の中でも最もキツイものです。
精神興奮の著しい患者様や自傷・他害行為が切迫している方、迷惑行為・多干渉、水中毒の患者様に適応です。
この医療行為は一定の資格を取得した指定医によってその指示が出され、他に上記行為に対応する方法がない場合に施行されます。
拘束の部位や余裕の持たせ方によって、ポータブルトイレが利用できるようなものから、ベッドから身動きが取れないものまである。
いずれにしても、その目的は患者様を守るためであって、決して、暴力を反省させる等の懲らしめ的な意味で用いてはならないことになっている。
当病棟において、ある患者が自己のイライラを理由に全く無防備の女性看護師に対し一方的な暴力行為を行う事故が発生した。
その患者様は、イライラ感がつのると壁などを蹴ったり、若い女性看護師などに威圧的な態度をとったり、他の患者にペットボトルに水を汲みに行かせたり
体重も100キロ近くあり対応の難しい方でもありました。
今回の看護師への暴力は3回目で前回は、いきなり男性看護師を背後から殴り、3針ナートするほどの怪我を負わせています。
暴力行為の後は、「悪いことをした・・・反省している」と沈み込んでいますが、個人的感情として、被害者が女性であることと怪我もさることながら精神的ダメージを考えると許しがたいものがあります。気持ち的には、ガチガチの四肢拘束で懲らしめて反省させたい・・・、とも思うのですが、患者様の今後のことを考えると逆効果でもあるように思うし、本来の拘束の目的に反することにもなります。
看護師として個人的な怒りの感情を抑えつつも、より良い患者様のこれからのことも考えながら対応を考えていかなければなりません。
心の葛藤がありますねぇ。


2007年2月18日トラックバック記事
第30回のお題は「病気にまつわるエトセトラ」です。
http://torakuba.at.webry.info/200702/article_3.html

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この記事へのコメント

2006年06月30日 21:18
こんばんは!
この内容についてはよくわかります。私もそのような場面に出くわすことがたたあります。拘束の問題は確かに難しい・・・。別に、罰という意味で拘束するわけではないですが、どうしてもそう思う人もいる。
治療のためにどうしても実施しなければいけないのも現実ですから。
精神科は、患者さんの感情をよく理解す必要がありますが看護師自身のこのともよく理解する必要があり、とても難しいですよね。
GAKU
2006年06月30日 22:26
noiceさんコメントありがとうございます。
拘束は永遠の課題ですかねぇ。医師より「適宜一時解除可」などの指示がある場合などは、その日に担当する看護師の看護観が表れます。考え方によっては対応が180度違う場合もあります。患者様が混乱しないように統一事項を決めておくことも大切ですねぇ。
道産子
2006年07月02日 19:36
精神科の難しさですよね。スタッフが感情を出しすぎてもいけないし、冷静にと言われ、理屈の上ではわかっていても、私がどんだけ怖い思いして仕事してるかわかんないくせにって思ってしまったり…。拘束している場面を始めてみたときは、衝撃で、人間のすることなのか…と呆然と立ち尽くしていました。今は精神科で仕事をしていませんが、今まで行った拘束は治療に必要だから行ったこととはいえ、時々夢で暴れてる患者さんに数名のスタッフが押さえつけ、拘束すると私の目を見て「なんでや!!なんもしてへん!」って言い、泣き叫ぶ患者さんが出てきます。その患者さんは見たことない人です。たぶん、拘束に対して自分自身どっかで整理できずにいる部分なのかもしれません。
GAKU
2006年07月03日 00:02
どうも、道産子さん、元気いっぱい、がんばっててますか?
道産子さんも暴力的な患者様には、いろいろと苦労されましたね。
道理を通した丁寧な説明や説得では対応しきれない場面が多々あります。
そういう場合、スタッフだって言葉は悪いですが高圧的な態度をとる場面がありますし、精神興奮が自制できない方には数名の男性看護師で押さえつけて拘束指示を施行せざるを得ませんね。このような対応に迫られることが、しばしばあると「こんなことばっかりやってていいのだろか・・・」と落ち込んでしまうこともあります。
2006年07月05日 21:53
ブログにコメントありがとうございました。
私は脳神経外科に勤めていますが、私の病棟でも、患者さんの抑制はよく行います。
とくに手術後とかで、ドレナージが入っている時には必須です。
あとそれから、ひどい術後せん妄とか、ときどきいる暴力的な患者さんとか、私の病棟は比較的容赦なく抑制するほうかなと思います。
暴力を振るう場合には、それが患者さんでも、やっぱり人としてよくないことだと思い知らせてもいいのではと、ちょっと思います。
少なくとも、そのせいであまり心を痛めないというか、
痛めなくなったというか・・・。
GAKU
2006年07月05日 23:37
もりさん、コメントありがとうございます。
暴力に関しては、やっぱり拘束中に少しは懲りてもらわないとねぇ・・・。
度々、やられたらたまらないです。
精神科っていうと、暴れるというイメージを持つ人も一般的には多いですが、こんな人はたくさんいる患者様のうちのごく一部の方なんですけどねぇ…。
青騎士
2006年07月09日 23:07
精神科勤務中によく遭遇した場でしたが正直、色々な感情に左右され迷いが多々ありました。患者さんに[解って欲しい][なぜしないといけないの?]と思う一方、[悪い事をした罰]と捉える自分がありました。 看護者として失格なのではとも思います。 今は脳外科勤務ですが、そこでも認知症などから理解を得られず、バルーンやチューブを抜いたりする患者さんに対して拘束がなされてます。 [すみません]と思いながら拘束施行をするのが辛く、他に方法を見い出せない自分が悲しいです。 こんな思いを皆さんも抱えてるのでしょうね。
2006年07月10日 07:22
青騎士さんどうもです。懲罰的な意味で使ってはいけないとは言うものの「そんなことするからや・・・」というのはあります。その人のもつ考え方は違っても(守るため、懲罰的)やっていることは同じなんですよね。また、その考え方、感情も紙一重、表裏一体と言う気もします。
拘束指示をもらうためにDr.に上申すべきか迷うことが多々ありますねぇ。

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