精神科の被災病院の聴き取り調査を終えて

このたび、精神科単科の病院の震災経験を聴く機会にめぐまれました。
 
 N病院は、精神科単科の病院で唯一、患者を全員避難させた経験を持つ病院であり、貴重な体験を聞くことができました。
あまり詳細な事項は公開できませんが、被災当時も勤務中の職員の判断で患者全員避難を実施したそうです。
院長が言っていたように「現場の者が判断せよ」が正直なところだと感じます。

地震災害時の被災状況は様々で、建物が倒壊するほどの状況になったとき、入院患者に死傷者がでたとき、直接被災はしなかったが地域の怪我人が来院しトリアージやゾーニングなど外来患者の対応に追われる場合・・・、想定すればきりが無いほどである。
被災パターンを大きく3つか4つ程に分類し、大まかな行動指針を各職員が理解しているというのがよいのではないかと感じる。

 今回、特に感銘したことは、被災前から病院の防災訓練に地域の消防団が協力参加しており、震災時も「あの病院には自分で自由に動けない人もいる」ということで自ら救助に駆けつけ、被災直後の避難誘導時に車椅子の患者を両側から抱え階段で避難させるなどの協力・貢献をしている。

病院の職員も「消防団の協力なしには避難誘導は難しかった。」と語っている。これは、普段からの地域との関わりの中から培われた結果だと感じた。非常に羨ましくもあり、地域との普段からの関わりがいかに大きなものかを思い知らされたような気がした。

当院でもようやく病院・自治体共催の防災訓練や地域の防災訓練への協力参加など広がりを見せ始めている。
N病院でのお話を聴いて、今後とも地域とのつながりを大切にし、被災を想定した大まかな行動指針もこれから考えていかなければと思う。

最後に、貴重な時間を頂き、快く調査に応じていただきました院長、看護部長、事務長様に心より御礼申し上げます。有難うございました。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

2008年03月12日 22:01
九州北西部を襲った”福岡西方沖地震”から早3年が経ちました。
自分の施設でも地震直後は地震に対してのマニュアルを作成しそれに基づき火災訓練と一緒に地震訓練もしました・・・・しかし、月日が経ってしまうとあの時の教訓が風化してしまい、今では地震訓練も無くなってしまいました。
(残念な事ですが・・・)

それと、やはりマンパワーが必要なとき地元の人たちの力がいかに大切かがわかりますね、その時のため、普段から地域の人たちとの繋がりも必要なんですね。
2008年03月13日 07:22
気ままさん、いつもコメント有難うございます。どこも同じですが・・・、「喉もと過ぎれば・・・」ですね。聞き取りの病院では、夕食時で皆さん食堂で過されていたようで、死傷者ゼロです。しかし、病床には大きなコンクリート片が落下したところもあり、写真を見せられて夜間の発生だったらと思うとゾッとします。
 当院で火災訓練のときは、各病棟1名程度が消火器を持って急行し、初期消火を試みることになっています。消火器を持って階段を駆け上がるのは結構息切れものです。

この記事へのトラックバック

QRコード